【2019年夏時点での自己紹介】 2010年に31年勤務しましたANAを早期退職。25年間野鳥観察に通い詰めた根室市に移住しました。2010年7月には「根室市観光協会のバードウォッチング観光自己紹介

2013年7月15日月曜日

落石NC-史上最高のクルーズ! 222,375

2013年7月15日(祝)
<落石NC=海鳥珍鳥まつり!!>  By イーグル
今日はAM便のみの運航でした。
落石漁港は濃霧(ガス)に包まれ、朝から最悪のコンディション。
沿岸部はホワイト・アウト状態と推測し、今日は沖合に出ることにしました。
これが大当たり!
出港後20分ほどで、海水温の高い部分との境目(潮目)に到達できました。
フルマカモメ・ハシボソミズナギドリが現れ始め、ハイイロヒレアシシギの姿も多くなってきた瞬間、見慣れない小さなウミスズメが見えました。思わずアメリカウミスズメかと思いましたが、体に白い部分があります。ただ、ウミスズメにしては顔の模様やクチバシの色が変です。船を進めてみると、何と、カンムリウミスズメではありませんか!しかも、冬羽!今年も早々と現れてくれました。
カンムリウミスズメというと、日本のほとんどの図鑑は冬羽の絵が間違っています。実際の観察なしで夏羽からの連想から描かれたためかと推察いたします。ただ、箕輪義隆氏の海鳥識別ハンドブックのイラスト(P.70)やマーク・ブラジル博士のBirds of East Asiaのイラスト(P.239)は正しいと思います。また、根室市観光協会で作成いたしました「北海道海鳥シート」のカンムリウミスズメ(冬羽)の絵は、谷口高司氏にイラストをお願いいたしましたが、流石に正確なイラストを提供していただいております。今日のクルーズでも谷口氏のイラストが非常に参考になりました。写真図鑑では、Mr.Tdao ShimbaのBirds of Japanの写真(P.270)が参考になります。
その後、更に船を進めてゆくと、ウトウの様ですが全身真っ黒で明らかに体つきの違う個体を発見。双眼鏡で確認すると、何と、今度はエトピリカの若鳥!!すぐに潜ってしまい、後ろ姿しか見られませんでしたが、7月の繁殖期真っ只中に、冬羽という事はないと思いますので、若い個体。たぶん昨年生まれの若い個体ではないかと推察いたしました。
その後、ユルリ島方面に方向を変え進んでゆくと、遠くに白くて大きな鳥が!!コアホウドリにしては色合いが全然違います。双眼鏡でのぞくと、カツオドリの形が!でも、白い。お客様の望遠レンズで撮影していただき、拡大してみると、ななんと、アカアシカツオドリではありませんか!顔の色や翼の白黒コントラストも双眼鏡ではっきり確認出来ました。昨年、ラウス漁港にアカアシカツオドリが暫く滞在していたという話もありますので、このあたりに出てもおかしくありません。それにしても、彼らの飛翔力には驚かさせます。
そして、いよいよ、真打登場!!
船の前方200mにツノメドリ(1)を発見!船内は興奮の坩堝と化しました。
間違えようのない、白い顔とお腹がどんどん近づいてきます。とうとう、最短20m-15m位で観察。頻繁に潜りますが、すぐに浮かび上がってきます。皆様無言で息を凝らしながら、シャッターを押し続けておられました。我々が「漁船」であるためだと思いますが、全然警戒している様子もなく、採餌に夢中の様子。かなりの間、至近距離で美しい姿を堪能する事が出来ました。とうとう、皆様疲れ切った様子で、一息ついておられます。もう、ユルリ島での時間が無くなって来ました。皆様にお尋ねし、了解を得られましたので、至近距離で採餌を続けるツノメドリを置き去りにして、船を進めました。正に世界一贅沢な瞬間でした。
その後も、ユルリ島ではエトピリカに2回ほど至近距離で遭遇。霧もその瞬間だけ晴れたりして、正に会心の観察・撮影状況に恵まれました。
帰り道、飛翔するチシマウガラスも確認。
もう、これ以上、幸運に恵まれると、海難事故に会うかもしれません。急いで、定刻から10分遅れで落石漁港に入港いたしました。
入港後、オオセグロカモメのアルビノ個体(1)も確認しました。
≪確認種≫
オジロワシ(1)
アマツバメ(2+)
ウミウ
ヒメウ
チシマウガラス(f2)
ハイイロヒレアシシギ(40+)
オオセグロカモメ
ウミネコ
ハシボソミズナギドリ(20+)
フルマカモメ(100+)
ケイマフリ(150+)
ウトウ(300+)
エトピリカ(6) *10-15mの至近距離で2羽。洋上で、若鳥1羽。
ツノメドリ(1) *洋上で遭遇。
カンムリウミスズメ(冬1)
アカアシカツオドリ(1)
















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