【2019年夏時点での自己紹介】 2010年に31年勤務しましたANAを早期退職。25年間野鳥観察に通い詰めた根室市に移住しました。2010年7月には「根室市観光協会のバードウォッチング観光自己紹介

2015年7月16日木曜日

落石ネイチャークルーズ(AM+PM便)ツノメドリ!! 452,321

2015年7月16日(木)   Byイーグル
曇り。15℃。うねり1.5m。少し海水温が上昇してきた気配。

今日はAM+PM便2便の運航でした。
海鳥の数は相変わらず少なめでしたが、今日はなかなか面白い鳥が出てくれました。
定番のケイマフリ・ウトウに加えエトピリカはAM・PM便ともに最短10m位でした。盛んに飛び回り、船の先端をかすめてゆくような動きが特徴的でした。先週あたり、巣穴の中の雛が孵化したと思われ、急にペアーで行動するエトピリカの数が増えました。イワシをくわえている姿もよく見かけるようになり、いよいよかれらの子育てもピークシーズンを迎えているようです。8月末の「巣立ち」時期まで、エトピリカの親達の忙しい毎日が続きます。
また、午前便ではウミガラス(夏羽成鳥1)、午後便ではハシブトウミガラス(夏羽成鳥1)が至近距離で観察できました。
フルマカモメも白色型を含め順調に現れています。

今日のハイライトは何と言っても「ツノメドリ」が観察できたことです。若い個体とみえて、この時期なのに非繁殖羽でした。くちばしも小さ目でした。警戒心がほとんどなく、最短7-8mの至近距離で観察出来ました。
残念ながら、成鳥繁殖羽のような美しい色は出ておらず、地味な白黒の鳥という印象でしたが、お腹の純白色が喉の上の方まで広がっており、お腹の白さが際立って見えました。最初、300m位の距離で見つけた時にはハシブトウミガラスかと思ったぐらいでした。
ツノメドリは今シーズンの「初認」です。非繁殖羽でしたが、返って貴重とも言え、個人的にはかなり興奮いたしました。
場所はユルリ島の南の外洋上で、定置網のすぐそばで採餌中でした。2-3分じっくりと観察できましたが、その後、船が近づけない島よりの浅瀬に移動し潜水。そのまま姿を消してしまいました。

水温の上昇に伴い、沖合にいるエトピリカやツノメドリの「非繁殖個体(若鳥)」のグループもいよいよ沿岸部に来るようになってきたと考えられます。今後、台風の動きにもよりますが、南風が強まる事が予想されます。海水温が上昇して来るにつれ、カタクチイワシの群れが沿岸部に近づいて来れば、沿岸部に近づくエトピリカやツノメドリの個体数が更に増加することも予想されます。
ミズナギドリ類・アホウドリ類・トウゾクカモメ類・ヒレアシシギ類・カンムリウミスズメなども期待できます。ツノメドリの成鳥も例年この時期に、この地域のどこかで記録があります。

今後、7-8月の本格的な夏を迎え、落石の海からますます目が離せなくなりました。

ちなみに、今日のPM便のお客様はすべて「一般観光」の皆様で、バードウォッチャーではありませんでした。当クルーズの場合、一般観光のお客様だけの運航は非常に珍しいのですが、その様な日に限ってツノメドリなど「超」の付く珍しい海鳥に遭遇するのですね。
今日のAM便の方は熱心なバードウォッチャーの皆様でした。
皮肉な結果に、ちょっと申し訳ない気持ちになりました。

【確認種】
<AM便>
フルマカモメ(50+)
ウミウ
ヒメウ
オジロワシ(2)
ウミネコ
オオセグロカモメ
ウミガラス(夏羽1)
ケイマフリ(100+)
ウトウ(100+)
エトピリカ(10+)
**ラッコ(3)
**ゼニガタアザラシ(50+)

<PM便>
フルマカモメ(50+)
ウミウ
ヒメウ
シノリガモ(♀1)
オジロワシ(2)
ウミネコ
オオセグロカモメ
ハシブトウミガラス(夏羽1)
ケイマフリ(100+)
ウトウ(50+)
エトピリカ(4)
ツノメドリ(若鳥1)
アマツバメ(2)
**ゼニガタアザラシ(20+)

ツノメドリ(若鳥1)
Horned Puffin
くちばしもまだ小さ目。
観察時間:13時57分。


ツノメドリ(若鳥1)
Horned Puffin

*とにかく、お腹の白さが目立ちます。













フルマカモメの大好物はクラゲです。
Northern Fulmar

フルマカモメが近い!
Northern Fulmar
白フルマの離水。
ケイマフリ
Spectacled Guillemot
近くを通過。
エトピリカ
Tufted Puffin

エトピリカ
Tufted Puffin
エトピリカ
Tufted Puffin

ヒナがかえったのか、エサ集めに余念がない。
今日もラッコ ガぷかぷか。
ハシブトウミガラス
Brunnich's Guillemot
ツノメドリ
Horned Puffin
ツノメドリ
Horned Puffin
おなかの白さが本当によく目立つ。
ツノメドリ
Horned Puffin

ツノメドリ
Horned Puffin

ツノメドリ
Horned Puffin





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