【2019年夏時点での自己紹介】 2010年に31年勤務しましたANAを早期退職。25年間野鳥観察に通い詰めた根室市に移住しました。2010年7月には「根室市観光協会のバードウォッチング観光自己紹介

2015年12月11日金曜日

落石ネイチャークルーズ好調! 489,335

2015年12月11日(金)
<12月8日付 根室新聞記事より>   BYイーグル
本ブログの読者の皆様にも多数ご利用いただいております
「落石ネイチャークルーズ」事業の2015年度事業状況(中間)
が根室新聞に掲載されました。
今日は、その内容紹介にお付き合いいただければ幸いです。

本クルーズは、2010年5月21日に第一便が運航し、今年で6年目。
日本内外からのハイレベルバードウォッチャーや海鳥撮影愛好家を中心に人気を博しており、現在ではマニアの中ではその存在を知らないことは「もぐり?」といわれるまでに成長してまいりました。

落石漁業協同組合所属の7隻の現役漁船(4.9t)が事業に積極的に協力しています。
当初目標「年間350名のご利用」を掲げてスタートしましたが、初年度より450名を達成。その後順調に利用者数を伸ばし、2014年度は年間1、000名弱まで伸長いたしました。

2015年度落石ネイチャークルーズの11月末時点での利用者数は777名。
昨年同時期比21%増加となりました。
今後1月末には「根室バードランドフェスティバル」を控えており、予約状況も好調であるため、2015年度の目標である「年間1,000名」は十分達成可能と思われます。

旅客の大半は「北海道外」や「海外」からのお客様です。
道内も札幌からのお客様も多く、宿泊・飲食・買い物・交通・ガイドなど、根室市内および道東各地に経済効果をもたらしています。
*道外からのクルーズ利用者の70%以上が、本クルーズの乗船日前日に根室市内に宿泊されています。また、50%が乗船日当日も根室市内に宿泊されています。(宿泊先にはかなりのばらつきがあります。)

年間の目標利用者数1,000名は少ないように見えますが、これは、すべての御予約希望を受け入れているのではないからです。
①事業の黒字化を優先するために、最低運航人数3名を堅持していること。 
②漁師さんの漁業活動を最優先とし、漁業活動に支障がある日は運航を控えたり、制限したりする。 
など、「顧客最優先ではない戦略」を堅持しているためです。

国や道からのいわゆる「補助金」に頼らないことも、堅実な事業姿勢につながっており、
人数や売上高ではなく「純利益」に成果の焦点を絞っています。
また、漁師さんの漁業活動を最優先としており、漁師さんから気持ちのいい「協力」をいただいております。

根室半島は裕福な漁師さんが多く、決して観光に頼らなければならない「寒村」ではありません。
収入の柱はあくまでも漁業。観光はそれを補完するものとして位置づけまでも、まだ行っていません。
ただ、漁業の未来が不透明な中、現世代は良いとしても、次の世代を生き抜かなければならない「子供たち」の世代には、「観光がもたらす未来への希望」は大変貴重なものと考えられます。

また、事業が地域にもたらす「間接的影響」も見逃せません。
①外部から人がたくさん来るようになり、漁港内の「美化」が進んだ。
②漁協婦人部を中心に、観光客への特製弁当「霧っ娘弁当」の販売が急増した。
③高齢の観光客が来るようになり、冬場の海鳥観察をにらみ、根室半島内で唯一のドクターヘリの「ランデブーポイント」が漁港内に設置された。
*現時点での、クルーズ旅客のドクヘリ利用はありませんが、沖合で大けがをした漁師さんの救命実績があります。
☛これにより、落石地区は、「釧路市のより高度な救命医療体制」に、根室市内で一番近く結ばれる地区に生まれ変わりました。
他の漁港とのバランスもあり、落石ネイチャークルーズをやっていなければ、ドクヘリのランデブーポイントに指定されることはありませんでした。

このように、落石ネイチャークルーズは、海鳥観察環境を大幅に改善しただけではなく、
地域の美化・営業・活気・救急医療などの分野においても、大きな変化をもたらしつつあります。

このような活動が認められ、今般、落石地区は北海道開発局が進める「わが村は美しくー北海道」運動の大賞に選ばれました。
















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