【2019年夏時点での自己紹介】 2010年に31年勤務しましたANAを早期退職。25年間野鳥観察に通い詰めた根室市に移住しました。2010年7月には「根室市観光協会のバードウォッチング観光自己紹介

2014年11月18日火曜日

予想的中!チシマシギ初認! 374,304

2014年11月18日(火)  By イーグル
<温根元ハイド>
気温0-3℃。気温がぐっと下がってきました。北海道西北部を中心に雪の便りも聞かれるようになりました。
もうそろそろ来てないかな? と毎日通っている「温根元ハイド」。
やっと、的中致しました。
例年、チシマシギが頻繁にたむろしている一番右の白い岩の真後ろで、今日は漁師さん達が定置網漁の操業をされていました。その影響か? 左から3番目の岩の側面にぽつぽつとシギが張り付いているのを発見しました。やったー! 思わず叫んでしまいました。

チシマシギは、全部で7羽。クチバシを背中に突っ込んで、波風をしのいでいる個体も居ますが、時折羽繕いをしたり、翼を羽ばたかせたり、余裕で頭っ掻きをしている個体もおりました。

距離は7-800mありますので、写真は別添のようにボケボケですが、60倍のスコープで観察。順光の中、チシマシギの特徴がばっちり確認出来ました。
①足は黄色く見えました。
②クチバシは黒く先端に行くにつれ、かなり細く見えました。下方に少しそっています。
③クチバシの基部は図鑑より大きく黄色がかった部分が見えました。この部分の色・大きさには個体差もあるようです。
④胸やお腹はすっかり白くなっていますが、体の上面や特に肩羽の当たりにまだ赤い色が残っているようでした。
⑤羽ばたくと、翼の上面には、はっきりとした細めの白線が出ていました。
⑥翼の下面は、一様に「純白に近い白」でした。
⑦岩場が大好きと見え、クチバシを動かし、岩に着いた海藻などを食べているようでした。

今春の終認日は4月24日でした。

今日の観察により、根室半島温根元ハイド前の岩礁 (通称ゴメ岩)で、長年にわたり毎年冬季にみられるチシマシギの小群は、繁殖地のアラスカ・アリューシャン列島・千島列島方面より11月中旬に到着し、この岩礁の周囲という非常に狭い範囲で4月下旬まで越冬していることが想像できます。

日本ではチシマシギのシュア・ポイントは他にはないと思われます。
皆さま、今年の冬はぜひ根室半島にチシマシギ観察にお越しください。
1日中「順光」になる温根元ハイド。
しっかり厚着して長期戦で挑戦していただきたいと思います。

ただし、写真撮影だけが目的の方には、あまりお勧めできません。何しろ700m-800mという遠距離に現れるちいちゃなシギたちです。SX50の100ー200倍ズームでやっと「証拠写真」が取れるぐらいのハードさです。「遠い!」の一言でバッサリ切り捨てられるチシマシギたちがかわいそうなだけです。

「見て」「自分で識別して」「感動する」。
そしてこの鳥の本当の価値に触れたことに満足できる純粋バードウォッチャーの方々にこそ、観察に来ていただきたい鳥だと思います。









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