2013年1月20日(日)ー23日(日)
<米国人バードウォッチングツアーをガイド> By イーグル
4日間にわたり、米国からのバーダー団体のガイドの仕事で不在にしておりました。
この4日間は天候に恵まれ毎日快晴の日が続きました。本ツアーには高齢のお客様も多くいらっしゃり、鳥見のペースはゆったりしたものでしたが、この時期見せるべき鳥はほぼ順調に出てくれました。
行程は、釧路空港→鶴居村(1泊目)→屈斜路湖→硫黄山→養老牛温泉(2泊目)→野付半島→落石ネイチャークルーズ→養老牛温泉(3泊目)→摩周湖→阿寒湖→阿寒国際ツルセンター→鳥取神社→和商市場→釧路空港という行程でした。
外国人バーダーの団体ツアーをガイドする場合は、初心者や日本文化にも興味のある方々が多いのが特徴です。日本人ガイドとしては野鳥の解説に加え、日本文化に関する矢継ぎ早の質問にもお答えする必要があります。宿で出される食べ物・お正月や七五三など日本の年中行事・お祭り・お風呂の入り方・お寺や神社のお参りの仕方・学校制度・相撲・天候・山川海の名称と特徴などなど多岐にわたる事象について英語でわかりやすく解説する必要があります。
今回も、川湯硫黄山・釧路の鳥取神社と和商市場など日本文化に簡単に触れることが出来る場所なども行程に織り込みました。いずれも、とても好評でした。
日本の法律では、国家試験の「通訳案内士」の資格なしで、英語による有償のバードガイドをすることは禁じられています。*違反すると50万円以下の罰金刑に処せられます。
受験勉強は大変ですが、この試験に合格していれば、受験勉強の段階で、上記の日本的事象について徹底的に勉強することになりますので、厚みのあるバード・ガイディングが自然に可能となります。
タンチョウ・シマフクロウ・オオワシが、外国人バーダーの「主たる来日目的=Top Target Birds」です。我々はこの3種を冬の北海道の「BIG3」と呼んでいます。
今回も、順調にお見せすることが出来ました。特に、シマフクロウは「藤や」さんで、2日間で8回も現われてくれ、1回は1時間も滞在してくれました。皆様が大いに盛り上がった事は言うまでもありません。暖かい部屋の中から、Tシャツ姿でゆっくりシマフクロウを見られる事がとても受けていました。
落石ネイチャークルーズもチャーターし、英語オンリーのクルーズ解説を実施しました。
米国人にとっての最大のターゲット海鳥はケイマフリです。日本近海にしかいないので、米国の図鑑には記載すらありません。もちろん、ケイマフリは問題なくお見せできました。ウミバト・チシマウガラス・ウミスズメ・コウミスズメ・ウミガラス・ハシブトウミガラス・ラッコなどもでてくれ、このクルーズは皆様の絶賛をいただく事が出来ました。
既にツアーリーダーは来年の同社ツアーにも必ず落石ネイチャークルーズを組み込む事を約束してくれました。
また、思いがけない鳥にも遭遇致しました。屈斜路湖畔の砂湯でトラツグミ・中標津でアオシギ・阿寒双岳台付近でクマゲラ・川湯硫黄山でワタリガラスなど。
お客様は皆様、写真撮影よりも「ウォッチング」を重視する方々ばかりで、ガイドの私の話にもじっくり耳を傾けていただけ、ガイドとしては真剣勝負を楽しむことが出来ました。
鳥を追いかけたり、1か所に長居したいとわがままを言う方も皆無でした。
このように米国人の富裕層バーダーは、とてもマナーが良いこともわかりました。これなら、安心して貴重な野鳥も楽しんでいただけると思いました。
また、各所の売店では、大いに高額の買い物もしていただきました。
道東地域にとって、外国人バーダー受け入れの経済効果はとても高いと主張してきましたが、はからずも今回のガイディングを通じ、そのことを再認識することが出来たのも大きな収穫でした。
今年はすでに5件の外国人バーダーをガイド致しましたが、これからも3月末までガイドの予約を多数いただいております。1回あたりのガイド日数は3-8日です。その間、寝泊りも一緒で旅行中の生活のお世話も致します。
年々、英語野鳥ガイドの需要は伸びていて、早晩、人材不足に直面することは必至です。
皆様の中で、英語野鳥ガイドを志す方がいらっしゃいますか?
もし、質問等お持ちの場合は、いつでもお気軽にイーグルまでご連絡ください。
≪確認種≫ 全57種。
アカエリカイツブリ
ヒメウ
チシマウガラス
トビ
オジロワシ
オオワシ
ノスリ
ハヤブサ
オオハクチョウ
ヒドリガモ
コガモ
マガモ
オナガガモ
ホシハジロ
キンクロハジロ
コオリガモ
シノリガモ
クロガモ
ビロードキンクロ
ミコアイサ
ウミアイサ
カワアイサ
タンチョウ
ハマシギ
アオシギ
カモメ
オオセグロカモメ
ワシカモメ
シロカモメ
ウミバト
ケイマフリ
ウミガラス
ハシブトウミガラス
ウミスズメ
コウミスズメ
シマフクロウ
エゾフクロウ
アカゲラ
コゲラ
クマゲラ
ヒヨドリ
カワガラス
トラツグミ
ツグミ
エナガ
シジュウカラ
ハシブトガラ
コガラ
ヒガラ
ゴジュウカラ
シメ
ウソ
スズメ
ハシボソガラス
ハシブトガラス
ワタリガラス
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