【2019年夏時点での自己紹介】 2010年に31年勤務しましたANAを早期退職。25年間野鳥観察に通い詰めた根室市に移住しました。2010年7月には「根室市観光協会のバードウォッチング観光自己紹介

2012年5月26日土曜日

2012年5月21日ー25日    107,053
<野付半島・羅臼・知床五湖・根室・阿寒湖温泉> By イーグル
5日間にわたり、アメリカ人バーダー家族(3名)をガイドし、東部・北海道一円を回ってきました。カリフォルニアでNASAの仕事をしている天文学者のアメリカ人。連日朝4時から日暮れまで、時間をセーブするために朝食・昼食はコンビニというハードな旅。(夕食はバッチリ和食を楽しんでおられましたが) ライファーの野鳥を求めて世界中を訪れ、数千種のライフリストを誇るハイスキル・バーダー家族との真剣勝負の5日間でした。お前のガイドとしてのスキルを見せてみろ!と言わんばかりに見たい種名の要求がどんどん英語で飛んで来ます。こちらも、日本のプロガイドのプライドを賭けて、全部見せてぎゃふんと言わせてやる!ぐらいの強い気持ちで双眼鏡を握りしめます。これは一種の戦いだと思いました。

その結果は、入念な下見と各地に散らばるバーダー人脈を駆使してかなりの用意をしたのが功を奏したのか、何とか彼らの要求を上回る103種をお見せすることが出来ました。乗船を予定していた落石ネイチャークルーズが悪天候のため欠航したのにもかかわらず、やっと桜の開花宣言が出るこの時期に、「100種越え」はよくやった方だと自負しております。中でも、林道の車道でエゾライチョウ♂が♀を呼ぶために笛のような声を出す瞬間をジックリお見せ出来た事を彼らは一番喜んでくれました。以前エゾライチョウを求めて北欧の山中で何日も過ごしたがダメだったといういわくつきのunlucky birdにリベンジ出来たからだそうです。

私のガイドポリシーには「繁殖地や巣穴に無用の圧力をかけない」という方針があります。彼らはそのポリシーをちゃんと理解してくれました。ガイドには厳しいが決して無理を強いない、という優しさも感じました。筋金入りのバーダーであると同時に、自然と野鳥をこよなく愛する本物のナチュラリストだと思いました。

また、彼らはカメラを持っていませんでした。手にしているものは、双眼鏡・スコープ・ブラジル図鑑だけでした。その為、鳥を追いかけたり、近づいたりする必要がなく、結果として、時間効率の良いバーディングが可能になったと気づきました。
写真撮影が当たり前の昨今の日本ですが、同じ日本で、外国人から「見る」事に専念することの「新鮮さ」や「結果のすごさ」を教えられました。

自分もプロガイドの業務中はカメラを一切持ちません。その時の集中度の高まりは快感ですらあります。「お客様より早く」「自らの力で見つけ」「すばやく識別する」ことにより、自らの能力の高まりを実感するという楽しさ。バーダーなら決して忘れてはいけないと思います。
初心に戻ることの大切さを思い知らされた5日間でした。でも、やっぱり疲れたーーー!!

観察種)
フルマカモメ       *羅臼    
アカアシミズナギドリ   *羅臼
ハイイロミズナギドリ   *羅臼
ハシボソミズナギドリ  *羅臼
アビ
オオハム        *羅臼
アカエリカイツブリ   *根室
カイツブリ        *知床五湖
ウミウ
ヒメウ
アオサギ
ダイサギ
チュウサギ    *野付半島
トビ
ミサゴ      *阿寒湖
オジロワシ
オオハクチョウ
オシドリ      *根室
ヨシガモ     *野付半島
ヒドリガモ
コガモ
マガモ
カルガモ
オナガガモ
ハシビロガモ
キンクロハジロ
スズガモ
シノリガモ
ホオジロガモ
クロガモ
ビロードキンクロ
ウミアイサ
エゾライチョウ(♂2、♀1) *根室・阿寒湖温泉  
タンチョウ        *根室半島
メダイチドリ
オオソリハシシギ
アカアシシギ
イソシギ
キョウジョシギ
キアシシギ
トウネン
ハマシギ
オオジシギ
ヤマシギ       *阿寒湖温泉
ウミネコ
オオセグロカモメ
シロカモメ
ユリカモメ
ケイマフリ   *羅臼
ウミガラス   *羅臼
ウミスズメ   *羅臼
ウトウ     *羅臼
キジバト
ツツドリ(2)   *阿寒湖温泉
シマフクロウ  *羅臼
アマツバメ
ヤマセミ(2)  *阿寒湖
コゲラ
アカゲラ
ヒバリ
ツバメ
イワツバメ
ハクセキレイ
キセキレイ
ビンズイ
ヒヨドリ
カワガラス(2) *阿寒湖温泉
ミソサザイ
コマドリ  *根室
ノゴマ
コルリ   *阿寒湖温泉
ルリビタキ
ノビタキ
アカハラ
ツグミ
ヤブサメ(s)
ウグイス
エゾムシクイ
センダイムシクイ
オオルリ
キビタキ
サメビタキ
コサメビタキ
エナガ
シジュウカラ
ハシブトガラ
ヒガラ
キバシリ
ゴジュウカラ
アオジ
オオジュリン
カワラヒワ
ベニマシコ
イスカ(2)  *阿寒湖温泉
ウソ
ニュウナイスズメ  *厚床
スズメ
コムクドリ
ムクドリ
カケス
ホシガラス(F1)  *阿寒湖温泉
ハシブトガラス
ハシブトガラス
<103種>

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