【2019年夏時点での自己紹介】 2010年に31年勤務しましたANAを早期退職。25年間野鳥観察に通い詰めた根室市に移住しました。2010年7月には「根室市観光協会のバードウォッチング観光自己紹介

2010年11月22日月曜日

2010年11月22日(月) 39057
<根室市内 レンジャク情報>
イーグルです。ここ1週間、根室市内のレンジャクが話題になっています。

今年はナナカマドなどの生育が良く、根室市内もいたるところで赤い実を見かけます。真っ青に澄み渡った初冬の大空をバックに、赤い実が風にゆれる様には心洗われるものがあります。今年は、冬の小鳥の当たり年かもしれませんね。イスカ(♂2、♀1)なども市内を徘徊しているようです。

レンジャクは70-100羽居るようです。ほとんどがキレンジャク(ボヘミアン・ワックス・ウィング)ですが、たった2羽ヒレンジャク(ジャパニーズ・ワックス・ウィング)が混じっています。

ヒレンジャク2羽のうち1羽は綺麗な体色ですが、もう1羽は若いのかくすんだ色をしています。また、綺麗な方も、写真判定すると、初列風切の先端部分の外弁のみが白いため成鳥ではないと考えられます。(成鳥は外弁・内弁の先ともに白い。キレンジャクの外弁は黄色く、内弁の先は白い)

北海道では「黄」が多く「緋」は少ないのですが、本州などではその比率は逆転しています。これは、「黄」が北半球亜寒帯で広く繁殖するのに対し、「緋」は日本などユーラシア大陸極東部だけで局地的に繁殖しているためです。北海道は津軽海峡を横切る「ブラキストン線」の北側にあり、動植物の分布が「大陸的」だと聞いていましたが、レンジャクについてもそのことが当てはまりますね。

双眼鏡を覗いていると、ついつい、尾の先ばかり見てしまうのがレンジャク観察の常ですが、鈴なり状態のレンジャクの尾を1つ1つチェックしている時に、思いがけず赤い尾に出会った時は、何か得をしたような気分になります。(←北海道では)

レンジャクの尾の先端の「黄」「緋」は羽毛そのものの色ですが、黄レンジャクのたたんだ羽の中央付近に見られる赤い部分は、なんと「赤いロウ状の突起物」だそうです。「ワックス・ウィング」という英語名の意味がやっと分かりましたね。

根室市内のレンジャクは、一度に大きな群れを作っている場合と、5ー30羽位の小さな群れに分かれて木から木へと餌を求めて飛び回っている場合があります。すでに多くの根室市民がレンジャクに気づいており、自宅の餌台などにもよく来ているとのことです。餌としては、特にリンゴが好きなようですね。

市内の観察ポイントとしては、根室警察署の隣りにある「根室公園」や「明治公園」が最適です。今のところ、「根室公園」に朝7時30分に行くのが、もっとも確実のようです。毎日律儀に決まった時間に彼らはやってきます。時計など持っていないのに。。。。不思議です。日の長さを目安にしているのでしょうか? だとすると、だんだん出勤時間が遅くなるのでしょうか? また、曇りや雨の日はどうなるのでしょうか? 興味は尽きません。
明治公園では、一日中、可能性があるようですが、群れの大きさは比較的小さいようです。
観察時の注意事項としては、車両の駐車があります。明治公園には立派な駐車場が2箇所ありますが、根室公園には駐車場がありません。徒歩での来訪をお願いいたします。
根室警察署に隣接している公園であることを、くれぐれもお忘れなく!








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