2009年5月30日(日)
「風蓮湖便り」
今日は花の好きな人たちと、野の花を観て回りました。温根沼のトド マツの林では、恐らくこのトドマツの林が続く限りに広がっているので はないかと思うほど、エゾオオサクラソウの花株が点々と咲いて広がっ ていました。その有様に胸うたれて、自然と私たちの会話は穏やに、息 が長くなりました。落石岬では、海霧で夏でも寒い崖の斜面に小型のサクラソウの仲間、ユキワリコザクラが濃いピンクの帯になって張りつい ていました。他の植物が入り込めない厳しい環境にだけ見られる、極く 背の低い植物です。岬の上のアカエゾマツの林に囲まれた高層湿原で は、濃いピンクのサカイツツジが見頃でした。日本統治時代の樺太、北 緯50度線の国境いにあるツツジということでサカイツツジと呼ばれる この花は、そこから南ではこの落石岬にだけ生えていて、氷河時代の遺存種と言われています。それだけ、海霧に包まれるここの夏が寒いとい うことでしょう。またここの高層湿原もユニークで、ブラシのようにアカエゾマツの枝が海霧を絡みとって、水滴となし、湿原に水を供給しているそうです。私たちは木道に腰を下ろし、おにぎりを食べながら、いろんな話をして根室の花見を楽しみました。
民宿 風蓮
松尾武芳
〒086-0074
北海道根室市東梅213-7
Tel & Fax: 0153-25-3919
E-mail: matsuo-t@plum.plala.or.jp
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